行事内容の紹介
森の里ブログ
「想像を超える」2020年12月
先日より、当施設の利用が開始となった利用者様
広範囲の脳出血により失語症(言葉が出ない・言葉が理解できない症状)と重度の運動麻痺を呈した利用者様。
あの手この手でコミュニケーションを図ろうとするも「あ、あ、あ、、、」としか言葉はでません。介護職員が中心となり、粘り強く話し掛け、利用者様の視線や表情・ジェスチャーをみてコミュニケーションをはかることで、「トイレ」「いや」「ちがう」など一部の発語と単語の復唱ができるようになりました。
発症から6カ月以上が経過し、いわゆるプラトー(症状が変わらない状態)でしたが、不十分ながら利用者様とコミュニケーションがとれるようになり、職員一同が喜びを感じています。
リハビリ職の私は「想像を超える」改善に驚いています
「長い廊下」2020年11月
当施設はトイレまで約30mの廊下を歩く必要があります。利用者様からは「よいよ遠い!!」と言われますが「リハビリ」「談笑の場」「気分転換」など様々な目的で長い廊下にしています。
この日も長い廊下を職員が利用者様の横に寄り添いトイレまで歩いていました。足腰が弱り、車いすで移動したほうが安楽で早く到着はしますが、その利用者様のご自宅は階段があり、足腰が弱り、歩くのが難しくなると在宅生活が困難になります。在宅生活を継続する為に足腰の筋力を維持する必要があるのです。
「寒くなりましたね」「お変わりないですか」「もう少しです」と優しく声掛けしながら、楽しそうに歩いていました。
「緊張をときほぐす」2020年8月
本日から当施設を利用される新規の利用者様が来所されました。慣れない環境のため、表情がかたく、周囲の利用者様ともコミュニケーションが取れていない状態が続いていたので、職員が「ベランダに出て海でも見に行きませんか?」とお誘いし「あれは玉島で、、、、以前はアサリが採れていたのですが、、、」など、雑談をさせて頂きました。その後、緊張がほぐれ、周囲の利用者様とも楽しく談笑される場面もみられ、帰宅時には「楽しかった。また来ます」と笑顔もみられ職員一安心。
新しい環境になり、緊張するのは当たり前です。楽しく過ごして頂くよう、環境面・対人面等で様々な配慮をさせて頂き、当施設を楽しんで頂ければと考えています。
「ドアストッパー」2020年7月
車いすで一人暮らしをされている利用者様のご自宅へ送迎した際、玄関にて「毎日、出入りする際にコレ(ドアストッパー)を入れるのに苦労しゆう、、、」との事。本人様と相談し、ドアストッパーにマグネットを付け、玄関に張り付けておくことで、車いすでも容易に手の届く高さに保持することができる。ストッパーを床からとる際は、ストッパーにヒモをつけることで、容易に引き上げることができるような細工をしました。
ちょっとした工夫で利用者様の生活が楽になります。楽に動作をすることができると、外出の頻度も増え(活動性の向上)、QOLの向上にもつながるのではないかと考えています。
当施設には手先の器用な看護師がおり、作成してもらいました。
「利他的活動」2020年6月
肩こりがひどく、頭痛が生じている職員がいました。元マッサージ師をされた利用者様がその職員に対し「大丈夫かえ?肩のマッサージしちゃおか?」と言って頂き、お言葉に甘える事にしました(職員の休み時間)。いつもは席に座って無口な利用様がマッサージをしながら、職業の話や生まれ育った町のこと、若いころの話などもしてくれました。「ほんとうにありがとうございます○○さん。肩がかるくなった!!」と職員が気持ちを伝えると「また、やっちゃうき、いつでも言うてきいや(笑)」と言って頂きました。
高齢者となり、他者・社会との関わりが乏しくなる事で「利他的活動」は減少します。「誰かのために」といった思いを大切に利用者様と向き合っています。
岩井和人
「笑顔」2020年5月
新型コロナウィルス感染拡大に伴い、暗いニュースばかりで不安を感じられている利用者様がいました。「デイに来たときは利用者様を楽しませたい」「利用者様に明るくなって欲しい」といった思いから、浴後のドライヤー係のスタッフがピエロ?に変装し業務を行いました。「あんたどうしたが?(笑)」「どうしゆう(笑)」と利用者様、職員共に大笑い。楽しい時間を過ごす事が出来ました。
コロナウィルス感染拡大の終息の見通しがなく、高知県も感染が拡大しています。当施設では感染防止対策を徹底的に行い、安心して利用者様に過ごして頂くようにしています。
皆様もコロナウィルスに負けないよう、がんばりましょう!!
写真は撮影用に一時的にマスクを未着用で撮影。撮影後はすぐに着用しています
岩井和人
「傾聴」2020年5月
涙を流されている利用者様の横で、寄り添いながら話を傾聴している職員がいました。その後、時間の経過とともに時折、笑顔がみられるようになり、職員はその場を離れていました。その職員に尋ねてみると「ご家族が病気をされたことが悲しくて、これからの生活に不安を抱えられている事を話してくれた」との事でした。ご家族や親族には言えないことも他人には話せる事もあります。当施設職員は利用者様に寄り添い話を傾聴する事しかできないかもしれません。今後の生活への不安や日々感じる身体の衰え、、、高齢者の方が抱えられている問題は多くあります。日頃から信頼関係を築き、何でも話をすることができる関係性を大切にしています。お話をしていただくことで、少しでも気持ちが楽になり、前を向くことができればと考えています。